スゴ技Ｑ　秋に知っておきたい！たたみ方の極意

そろそろ衣がえ！薄手の夏物から、厚手の冬物に入れ替えたら、入りきらない。

そんな経験はありませんか？そこで今回は、生活をラクにするたたみ方をご紹介しました。
洋服を薄くたたむ方法から、秋の行楽シーズンに役立つ洋服のパッキング術やレジャーシートのたたみ方

そして、夏物と冬物の寝具を入れ替えるときに便利なスゴ技まで、一挙大公開です。

かさばる洋服をコンパクトにたたむ方法

すっきり収納するのに役立つ、かさばる衣類を薄くたたむスゴ技を、

高級オーダーメードスーツ専門店の上澤節夫さんが教えてくれました。
それは、洋服を「裏返してたたむ」という技です。洋服は、基本的に裏側から縫って、

表に返すことで立体的な形を作っています。裏返してたたむと、縫い代の厚みがなくなるので、

通常より薄くなるのです。

生地を傷めず型崩れしにくい技（スーツで実演）

1. スーツの両肩に手を入れ、背中の中心で手を合わせるように２つ折りにします。
2. 片側をもう一方にかぶせるように裏返します。
3. 肩口から袖口まで手を通します。そして、もう一方の袖口を一緒につかみ、裏返します。これで２本の袖が１本になります。
4. 袖を身頃の上にたたみ、すそをえりの方に二つ折りにして完成です。

※袖を１本にして裏返すたたみ方は、カーディガンやファスナー付きのパーカーなど、羽織モノにも使えます。

裏返すことは、ほかにもメリットがあります！

西松豊典さん（信州大学　繊維学部　教授）によると･･･
・裏返して洗濯すると、服の内側についた皮脂汚れなどが落ちやすい。
・裏返して干すと、色あせが防止できる。

＜取材協力＞
上澤節夫さん（銀座テーラー 　営業担当）
西松豊典さん（信州大学繊維学部教授）
ＣＴ画像撮影　東京脳神経センター

シワになりにくいたたみ方の極意

旅行に出かけた先でスーツケースを開けたら、服がしわくちゃ･･･。
そんな悲しい事態を防ぐのに有効な技を人気スタイリストの川田亜貴子さんが伝授してくれました。

たたむ前に、洋服を乾燥させておく

シワと湿度は密接に関係していて、湿度が高いほどシワがつきやすくなります。

そのため、川田さんは、たたむ前にアイロンをかけ、洋服を乾燥させていました。
さらに川田さんは、クローゼットに除湿剤を置き、日常的に洋服が湿気を吸わないようにしているそうです。

実験：湿度によって、どのくらいシワの違いは出るのか？

1. ２枚の布（綿素材）をそれぞれ湿度４０％と湿度７０％の中に入れます。
2. ２時間置いてから、布を圧縮してシワの深さを比べます。

→湿度４０％の方がシワが目立ちませんでした。

川田さんのパッキング術

・シワになりにくい服（パンツ類、カットソー、ブルゾンなど）
丸めてたたみます。空気が入るようにふんわり丸めるのがオススメです。
とくに、パンツ類は、ももの外側のラインに沿って丸めます。
そして、平たくなった面をスーツケースにあてて並べると、空間のムダを抑えて詰めることができます。

1. 縦半分に折りたたみます。横にシワがつくよりも縦ジワのほうが目立たないためです。
2. 袖は、肩・ひじ・手首など関節で折りたたみます。最初に肩で折り、ひじを身頃に巻き込むようにします。
3. パッキングするときは、いちばん上に重ねます。すそがスーツケースからはみ出してしまうときは、丸めたパンツ類などに巻き込むようにすることで、シワがつきにくくなります。

パッキングするときには、除湿剤を入れるのがオススメ！

・信州大学繊維学部教授の西松豊典さんによると、スーツケース内に湿気がこもると、洋服が湿気を吸い込み、シワがつきやすくなってしまうので、除湿剤を入れて湿度を下げるのがいいそうです。

実験：スーツケース（ファスナーで開閉するタイプ）に市販の除湿剤（２５グラム×２個程度）を入れると、シワの付き方は変わるか？

1. たたんだシャツをスーツケースに入れた物を２つ用意し、一方に除湿剤を入れます。
2. 除湿剤を入れたほうは、３時間ほどで湿度が７０％から４０％まで下がり、ほぼその状態を保ちました。除湿剤を入れないほうは、室内の湿度と同じ７０％をほぼ保ちました。
3. ２４時間後、シワの深さを比べてみると、除湿剤を入れたほうが、シャツのシワが目立ちませんでした。

＜取材協力＞
川田亜貴子さん（スタイリスト）
西松豊典さん（信州大学繊維学部教授）

寝具のコンパクトで取り出しやすいたたみ方

寝具が押入れやクローゼットに入りきらない。積み重ねた寝具を取り出そうとして「なだれ」が起きてしまう。そんなお悩みはありませんか？そこで、収納のスペシャリストで一級建築士のすはらひろこさんに、寝具のたたみ方を教わりました。

寝具のたたみ方

1. まず、耳を中に入れるように横に三つ折りにします。
2. そして、縦方向に三つ折りにします。
3. さらに縦に２回たたみます。
4. Ｔシャツに、たたんだ寝具を詰めます。

Ｔシャツは、男性もののＭ～Ｌサイズがすはらさんのオススメです。掛け布団なら１枚、毛布なら２枚、タオルケットなら３枚ほど入れることができます。 Ｔシャツは伸縮性があるので、かさばりをほどよく抑えられます。 また、Ｔシャツを使うとほこりよけにもなり、さらに首の部分から中身を見ることができるので中に何を入れたかも分かって便利です。

＜取材協力＞
収納のスペシャリストすはらひろこさん（一級建築士）

レジャーシートのたたみ方

秋の行楽シーズン到来！公園で遊ぶときや、遠足、運動会など、レジャーシートが活躍する季節です。でも、意外にレジャーシートをうまくたためないという方は多いようです。
きれいにたためなかったり、たたむときに手が汚れてしまったり、一人ではたためなかったり･･･
そこで、引越し作業をして１６年の達人、阿部秀樹さんにレジャーシートのたたみ方を教えてもらいました。

レジャーシートのたたみ方

2. まず横に二つに折りながら、上側を折り返します。
3. 折り返した山の部分の、外側から４分の１ずつの部分を両手でつかみながら、持ち上げます。
   ※こうすると、外に出ているのがすべて表の面になるので、手も服も汚さずに済みます。
4. 次にたたんだシートを数回振ります。
   ※裏についたゴミを落とすことができます。
5. 最後にもう一度、山と谷をくり返す「蛇腹」に折れば、完成！

レジャーシートの広げ方

阿部さんのたたみ方をすると、広げるときも、とても簡単です。
蛇腹になっている部分の、端と端の部分を持って広げると、あっという間にレジャーシートを広げることができます。

＜取材協力＞
レジャーシートのたたみ方の達人　阿部秀樹さん（アート引越センター）